熊本市のごみ処理について追究していく単元 第7回

 

次時にパワーアップタイム(相互評価)をひかえ,子どもたちはガイドブックづくりを早くしたくてたまらない様子でした。

しかし,振り返りを読んでみると,「何をどう書けば3つのポイントを達成できるのか…」と迷っている子どもの姿もありました。

そこで,導入では,二人の子どものガイドブックを紹介しました。

 

T:みんながつくっているガイドブックを読んだら,「ごみを減らしたいな」って思ってもらえたら最高ですよね。

CC:はい。

T:ガイドブックできてるよって人とまだこれからですって人がいたので,できている人のもガイドブック風にしてみました。


T:一人目はゆりなさんのですね。燃やすごみについて左側のページにあって,処理の仕方が書いてあって,そこでは,燃やすごみの種類はどんなのがあるかが書いてあって,ごみピットの写真もありますね。なかなか見れないですもんね。見たことあった?

CC:ないです!

T:それから,「分別して得することと,しないと損することを書く」っていうのがあったでしょ?ちゃんとここに書いてあるね。燃やした熱を利用して発電していますよって書いてあるね。いくらだったっけ?

じょう:1年で4億円!

CC:えぇ!

T:そんなことを言ってましたね。行ってない西部環境センターについても調べていて,これってどうやって調べたの?

ゆりな:ネットで「西部環境センター 特徴」って調べました。

T:西部環境センターもあるっておっしゃってましたもんね。そんなことを左側に書いてますね。じゃあ,右側は何を書くんだっけ?

C:説明

T:工夫とか説明を書くんだったよね。ゆりなさんの場合は3Rについてを3つの場所に分けて書いてるってことだね。

T:どうですかね?3つ(・得すること,損すること・「減らさなきゃ」と思えるか・@手軽にできる工夫)ともそろってそう?

CC:ん~

ゆうか:だいたいできてるけど,もう少し詳しく

T:そっか。もう少し詳しくした方がよさそうなんだね。なるほど。

T:では,もう一人ゆうかさんのです。

CC:おお~

T:ゆうかさんの左側は3Rから入ってるね。真ん中は,何かな?見たことあるね。このグラフ。

CC:あぁ~

T:何のグラフ?

CC:リサイクル率とごみの量のグラフ

T:これは何のためにあるの?

ゆうか:「減らさなきゃ」と思えるためにいれました。

T:なるほど。そして,その説明が書いてあって,右側が…

CC:リサイクル

T:うん。リサイクルをしたらどうなるかということが詳しく書いてありますね。

T:どうですか?3つ使えてそう?

CC:手軽にできるがちょっと…

T:手軽にできるが弱そうか。なるほど。今みたいなのが,今度のパワーアップタイムにすることですよね。

T:木曜日に,これをするので,今,自分のガイドブックにどれが足りないかなって考えてみて。

CC:(それぞれつぶやいている)

T:それぞれ今日,どこを中心にしようかなっていうのが見つかりましたかね?

T:では,パワーアップタイムに向けて頑張りましょう!

 

この後は,それぞれのグループに分かれて活動をしていきました。ある程度出来上がっている子どもたちもいたので,今回は,自分たちの班だけではなく,色々な班と交流する姿が見られました。

その中で,ことのさんが燃やすごみの工夫に困っていたので,ことのさんの班ととなりの班のゆうかさんとで一緒に考えました。

T:燃やすごみって例えばどういうのがあるのかな?

けいご:生ごみが一番多いって言ってた。

T:そうなんだね。生ごみってどんなのがあるの?

ゆうや:生ごみって食べ物ののこりでしょ。リンゴの皮とか。

けいご:くさったものとかじゃない?

T:あと何がある?

CC:ん~

T:東部環境センターで生ごみのこと聞いてた人いたでしょ?どんなこと言ってた?

けいご:何か,生ごみが多いから減らしてほしいって言ってた。なんかどんどん増えていってるらしくて。

ゆうま:分かった!分かったぞ!食品ロスってあるから…でもね…

ことみ:あぁ~

けんご:いらないものとかあるじゃないですか。いらないものは買わない方がいい。

けんご:食べきれないものは買わない方がいい。

T:ことみさんどうかな?

ことみ:うん。

 

それぞれのグループでこのような関りを繰り返しながらガイドブックをつくりあげていきました。

自分たちで見いだした3つのポイントがあることで,子どもたちはポイントに立ち止まっては,調べ直したり書き直したりすることができました。目的意識も作用していて,ごみ処理の方法を羅列するような内容にはなっていません。

環境センターの価値や職員さんたちの苦労とごみの減量やリサイクル率の向上とを関連付けながらガイドブックを書いている子どもたちもいます。

しかし,それらを関連付けることのよさが無自覚であったり,離れた場所にそれらの記事が位置していたりします。

次時では,環境センターの工夫や思いと子どもたちが考えた工夫とを関連付けることに目が向いていくのではないかと考えています。

 

次時は相互評価の時間です。

子どもたちがどんな表情で互いのガイドブックを評価し合うのか楽しみです。










 

 

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