第4時・第5時・第6時の目標
スーパーの仕事の工夫に関する記事をまとめる活動を通して、仕事の工夫は消費者の願いと関連があることに気付くことができる。
①
良い販売員さんとは?の視点で仕事の工夫をチラシにまとめる。【個人・グループ】
➁ チラシづくりを通してのふり返りから良い販売員さんとは?の評価基準を更新する。【全体で】
今回は、①で活動をやってみることで②の活動の視点を生み出すこと。②で見いだした視点をもとに①の活動に生かすことができるように①と②の学習活動を往還させながら進めました。
学びの様子
①
良い販売員さん?の視点で仕事の工夫をチラシにまとめる。
前時に子どもたちと作成した「よい販売員さんとは?」の評価基準を確認して仕事の工夫をチラシにまとめる活動に入りました。グループで分担して1つのチラシを作成するような枠組みで行いました。一人で1つのチラシを作成するとなると、子どもたちが網羅的に仕事の工夫をまとめてしまい仕事の工夫の背景に存在する「消費者の願い」に気付きにくいのではないかと考えたからです。
以下が子どもたちと単元の最初に考え出した「よい販売員さん」の評価基準です。
➁ チラシづくりを通してのふり返りから良い販売員さんとは?の視点を更新する。
チラシづくりを通して気付いたこと、考えたこと、次に明らかにしたいことなどを振り返りました。教師がその結果を見取り、ふり返りを価値づけ、授業内で取り上げることで学ぶ際に意識させたい社会科の見方・考え方を浸透させていきたいと思っています。
T:チラシを作りながら気付いたふり返りを紹介してもらいますね。
C:記事を店の人はちゃんと考えているなと思いました。アイスが溶けないように冷凍した り、どこに行っても何が売ってあるかわかるように看板があったりしていました。いろんな工夫がされていました。
T:お店の人は何を考えているの。。
C:買う人の便利さ。
C:カートには思いがたくさんありました。例えば、ベビーカーを使う人にことを考えた工夫がありました。
C:やっぱりお店の人が色々な工夫をしているのはお客さんがおいしそうだなとか、買いたいなとか思ってもらうためにしていると思います。
C:店員さんはお客さんのために工夫をしているんだね。
T:みんなが書いている記事はお客さんのためっていうことが入っているのかな。
(子どもたちが書いた記事を提示する)
C:仕事の工夫だけ書いてる・・・。
C:仕事の工夫をしている理由があったほうがいいな。
C:この基準だけだったら、物足りないかも。
C:もうちょっとお客さんが買いたいと思うような記事にしたら良いと思う。
C:お客さんが行きたいと思えるようなこともいれたら良いね。
C:お客さんの思いはいると思う。
C:お客さんの思いに対して応えることを入れた方が良いと思う。例えば、賞味期限が長いのは、すぐに食べないとかそういう願いのお客さんためかなって思う。
C:そういうことか。
(子どもたちと更新した「よい販売員さん」の評価基準)
実際に子どもたちが書いている記事を例として提示することで、現在の評価基準のままではよい販売員さんが作るチラシには不十分であることに気付いてきた子どもたちの姿がありました。お店の仕事の工夫がお客さんの思いとつながっていることを実際に言語化して表現できる子どもたちが増えてきたところです。
その更新された評価基準に照らして、自らのチラシを編集し直す姿も見られました。
スーパーでの現地調査を2回実施できたことの影響が大きいと感じています。1回目では仕事の工夫を見付けることに精一杯であった子どもたちが多数でしたが、2回目では仕事の工夫をしている理由や思いを店員さんに、お客さんに買い物をしての気持ち・願いをインタビューすることで、実際に社会と関わり実感を伴い理解しようとする姿が見られました。社会的事象とそれに関わる人々の営みの関係に気付くために十分な活動の時間を確保する大切さも改めて実感しました。
最後までお読みいただきありがとうございました。
社会科 安倍 堅介


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