熊本市のごみ処理について追究していく単元 第5回

 今回は,環境センターへの見学後の時間です。

評価基準をどのようにしてつくっていったのかを中心に書いていこうと思います。

今回は,評価基準ができていく様子を子どもの発話を中心にお伝えしていきますので,少々長めです。ご了承ください。

 

はじめに振り返りの共有を行いました。

 



その後,東部環境センターと扇田環境センターの仕事内容について確認しました。

T:扇田環境センターは埋め立て場だったけど,他にもしていたことあったよね。

よしお:埋め立てごみを集めて,土をかぶせて,サンドイッチ方式だったかな…

T:埋め立てる前に何かしてたよね。

あしと:水を撒いてた!

ゆうじ:分別してた。

T:そうね。埋め立てる前に分別もしてましたよね。分別って本当はしないといけないの?

よしお:それはできないですよって言われちゃうから,しないといけない。

C:火事が起きるっていってた。

T:そうだよね。でも,それってごみのルールを守っていれば?

CC:しなくていい。

T:ルールを守らない人がいるから,扇田環境センターでやってたんだよね。

ゆうか:わざわざあそこでしないといけない…

ゆうじ:時間のむだ。

 

こうして,学んできたことを確認した後,どうやってまとめるかを確認しました。

 

T:自分たちの目的は何だったかな?

CC:リサイクル率を上げる!ごみを減らす!

T:でしたね。そのために,何をしようかを考えるんでしたね。

C:紙がいい!

C:ロイロノートがいいよ!

T:そうだね。とにかくたくさんの人に広げたいんでしたよね。最初は?

CC:家族!

T:家族で試してみて…

りんと:家族に一回見せました!

T:おぉ~! 家族で試したら?

CC:学校!

T:学校に広げて…

CC:地域に広げる!

ゆうや:それで世界!

CC:世界は無理だよ!

T:それでね。このごみの勉強を学校でやっている以上30時間もずーっとやっていいですか?

CC:ダメです!

すずか:他のことができなくなる。

T:そうだね。だからね,ここから先のスケジュールを…

C:立てないといけない。

ゆうじ:だいたい何曜日に授業でしたっけ?

CC:月曜日と水曜日と金曜日だよ。

ゆうじ:3週間あればいけるんじゃないかな?

C:3週間あればいけるね。

C:あと9回だ!

T:先生もあと9回くらいだと思ってます。それでね,またパワーアップタイムをやりたいんだけど

CC:あぁ~!!

T:パワーアップタイムどこにもってこようか?

CC:4回くらい?

C:5回!

C:6回!

T:じゃあ5~6回くらい?

ゆうじ:2回やりたい!

よしお:一回やってやり直して,もう一回やって完成させたい。

ゆうや:8回くらいにもう一回やりたい。

T:なら,6回だと次が近いから5回目くらいにする? いいですか?

CC:はい!

T:それまでに自分たちで精一杯やっていいやつを作っていってくださいね。

T:それでね,何を作るかってことなんだけど,ガイドブックっていうのを見つけて来たんだよね。

すずか:ガイドブックって何だっけ?

T:「やまがたものづくりガイドブック」っていうんだけど,ちょっとしばらく見てみて。

(しばらく見せてみる)

T:子ども用につくってあって分かりやすいんですけど,左側ってどんなことが書いてある?

CC:教室!パソコン!

T:どんなものがあるかな?と言うのが左にあって,右側は?

CC:豆知識?

T:それぞれの詳しいやつがかいてあるよね。だから,これをまねして,左側に例えば燃やすごみのごみ処理の仕方を書いて,右側にその途中のところを詳しく書く…

よしお:あぁ~!!ガイドブックみたいにするんですね!

T:もう一度確認しますね。左側が燃やすごみってこんな風に処理されてますよ。そして,右側がそれを詳しく説明するってことだね。

CC:おぉ~!

T:イメージできました?

T:じゃあその上で,よいガイドブックってどんなのでしょうか?

しゅう:ガイドブックだから,ごみのことをあまりよく知らない人が分かるようなのにしないといけないと思う。例えば,ぼくが熊本に来てすぐの時にガイドブックを見て熊本のことがわかるみたいな。

T:自分のことに例えて発表してくれたんだね。いいね。

けいご:外国からの旅行者の人にもわかりやすいように,外国語でも書くとか…

T:ガイドブックは誰が見るためにつくろうとしているのかな?

CC:家族だから…

T:将来的にはそうできたらいいね。

しゅう:けいごくんのとはあんまり関係ないかもしれないんだけど… 大事なところを赤にするとか。

T:確かにね。それも大事なんだけど,かく内容の方だとどうかな?

しゅう:いいことを載せる。何か,昨日聞いてきて,ごみのいいところも聞いてきたから,ごみを分別していいと思えることも書く。ごみの分別をしたらいいことが起こるんだよってこと。そしたらみんなやってくれるようになる気がする。

よしお:でも欠点も書かないと…

T:得することと損することも書くの? 他にこんなこと書きたいなみたいなのある?

ゆうじ:他の年のごみの量とかを入れたら,今はごみがたくさんあるから,減らすために分別をがんばらないといけないと思うから…

しゅう:年間のごみの量の… ごみの歴史みたいな感じ?

ゆうじ:前の年のごみの量を表みたいなのにまとめて,そしたら,今どれくらいごみがあるのかっていうのがわかるから,それで工夫することができるかな。

T:誰がどう思ってほしいの?

ゆうじ:熊本の人に,熊本が今どれくらいごみが多いのかってわかったら,減らさなきゃって思うから。

T:みんな分かった?

C:ごみについて考えてほしい。

T:ガイドブックを読んだときに,「減らさなきゃ」って思えるようにしたいってことね。

けいご:東部環境センターでごみが電気にも使えるって言ってて,そういうのを最後に載せて,おくといいと思う。

よしお:扇田環境センターの方が,ペットボトルをペン立てにつかうみたいなことを言ってて,あんな手軽に自分たちでできるようなごみの減らして再利用できるような方法みたいなことを書くといいと思う。

しゅう:あぁ~ 手軽にできるリサイクル?リユース?

T:手軽じゃないとダメってことね。

よしお:めんどくさいことはやらないと思う。

けいご:他の県とかと比べて,一番ごみが少ないところとかと比べて,熊本は多いみたいなのがあれば,そしたら競争したくなるから…

CC:あぁ~ なるほど

T:何か表みたいなのがいるのかな?

しゅう:この間みたいに何位みたいな

CC:折れ線グラフ!

そうた:「減らさなきゃ」って思えるやつで,ごみが増えるとどうなりますよみたいなのがあると,このままいくと危ないですよっていうのを書く。

T:ありがとう。いっぱい出て来たね。これから,ガイドブックをつくっていくときに,みんながつくったポイントがちゃんと入ってるか確認しながらするんだよ。

T:例えば,これって本当に手軽にできるのかな?

しゅう:実際にやってみる!

T:そうか実際にやってみたらいいね。

しゅう:「減らさなきゃ」と思うやつはお父さんとかお母さんに聞いてみるといい。

T:家の人に聞くんだね。

T:パワーアップタイムでも,「これってどこに書いてあるの?」って聞くといいですね。

T:見通しもてましたか?

CC:はい!

しゅう:今の「よいガイドブックとは」でよくわかった。

 


このようにして評価基準をつくっていきました。

はじめはガイドブックの見た目のところに目が向いていましたが,内容に目を向けるように促したことで,子どもたちが焦点化され,「ごみを減らす」「リサイクル率を上げる」と関連付けながら発言する様子が見られました。

 

次の時間からいよいよ本格的にガイドブックをつくっていきます。

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