熊本市のごみ処理について追究していく単元 第3回

期間があいてしまいました。

今回は,3時間目の様子をお伝えします。

社会科では,様々な見学による学びがあると思いますが,なんとなく質問を考えさせていませんか?

見学旅行は何度も行けるわけではありませんし,その1回の見学をより質の高いものにする必要があります(もちろん,見学後に子どもが疑問に思ったことは電話やメール等でお尋ねすることもできますが)。

そのためには,やはり単元を貫くような子どもたちの目的意識が必要だと思っています。

例えば,本単元の場合,子どもたちは,「ごみを減らしたい。リサイクル率を上げたい」という目的意識をもっています。そのため,子どもたちの質問もその目的を達成するために焦点化が図られていくということです。

もちろん,子どもたちのその場の興味関心で様々な質問があってもよいと思います。しかし,「これだけは聞いておかなければならない」という質問を生み出すためには,目的意識が重要になってくると思われます。

 

それでは,3時間目の様子を紹介したいと思います。

まず,子どもたちに具体的な見学場所を紹介しました。

そして,これがどんな場所かを理解するために,

ごみがどのような流れで処理されていくのかを確認しました。

 T :家でごみが出るでしょ?その後ってどうなってるのかな?

CC:ごみ捨て場にもっていく!

 T :どうやって?

CC:お母さん!

CC:家の人!

 T :なるほど。じゃあ次は?

CC:ごみ収集車に運ばれる!

 T :そうだね,そのごみ収集車がどこに持って行くの?

すずか:え~環境センター…?

 T :じゃあ「わたしたちの熊本」の18ページを見てみようか?そこにあるでしょ?

CC:西部環境工場と東部環境工場!

 T :二つまとめて環境センターってするね。じゃあこの後は?

CC:埋立地!

 T :そうだね。今度行く扇田環境センターだね。ここには何をどうやって運ぶの?

CC:ん~

 T :じゃあここはちょっとはてなですね。

よしお:じゃあ今度それを聞けばいい!

 T :ちなみに,全部埋立処分場?

じょう:使えるものは…

 T :他にもありそうなんだね。じゃあここもはてなだね。

    こんな風に,まだごみについて分からないことがたくさんあるね。

さとみ:予想はできるけど,完璧じゃない!

 T :そうだね。じゃあ今日は何をしますか?

あしと:家で集めてからどうやってごみが分別されるのかをより詳しく。

 T :なるほどね。じゃあ今日は,家から処分場までについて詳しく調べるんだね。

    分からなかったことはどうするの?

 C :水曜日に聞くための材料を集める!

 T :いいね!

    じゃあもう一度前回の学習を振り返ってみましょう。前回,処分までの仕組みを知ると,ごみを減らしたりリサイクル率を上げるためのヒントが見つかるかもしれないって言ってたよね。だから,ごみを減らしたりリサイクル率を上げるための質問を探しましょうね。

 T :それでは,考えてみましょう。

 

この後,グループ毎に質問を考える時間をとりました。子どもたちは,副読本や教科書を見ながら質問を考えていました。

15分程して,一度質問を確認しました。

 

 T :どんな質問ができたかな?

ともよ:一番多いごみの種類と何曜日にごみが多いか

 T :なるほど。これを聞くとどうしてごみが減るの?

よしお:一番多いごみの種類が分かれば,そのごみが出るものを少しだけ買わないようにするかもしれないから。

CC:おぉ~

 T :確かにそうかもね。

 

この後,

○働いている人数 ○どんな種類のごみがよくないのか ○リサイクルできない物のゆくえ

等が質問として出てきましたが,それぞれがどのように目的につながっているのかを確認しました。

その後,もう一度質問づくりに戻り,見学の持ち物などを確認して授業を終えました。

 

質問を設定した理由が曖昧なものもありましたが,子どもたちなりに目的を意識して質問を考えることができました。見学旅行がとても楽しみです。






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