子どもの様子から

 
 本校の子どもたちは、熊本市内一円から通ってきます。ですので、今回の地震、そしてその後の過ごし方も、子どもによってそれぞれ異なります。ずっと自宅で過ごした子どももいますし、避難所での生活を経験した子どももいます。何日も車中泊をした子どももいますし、市外や県外に避難した子どももいます。その中で、特に避難所で生活を送った子どもは、普段とは違う厳しい環境で苦労したこともいろいろあったようです。でも、そのような中で、人とのつながりを大切にして過ごしていた様子も垣間見えます。
  学校が再開して、道徳で教材「ありがとうの言葉」を扱って学習した後の感想に、クラスのある女の子が、次のようなことを書いていました。 
   
 『ある日、私がひなんしている学校の図書室に男の子が入ってきました。その男の子はママといっしょに来たようです。そのママはトイレに行きたそうでした。私はそのママに、「子どもさん見ときましょうか?」すると、「ありがとう、見てくれるの?じゃあ、みてもらおうかしら」、わたしは、「はい、わたし、子どもさんを大切にみておきます。トイレにいってきていいですよ。いってらっしゃい。」というと、男の子のママが「ありがとう、お姉ちゃん」と言われたのでがんばって男の子といっしょにあそびながら見ていました。ママが帰って来て「ほんとうにありがとう。お姉ちゃん。また子どもとあそんでね。よろしく。」と言われたのでうれしくて、「はい」と元気よく返事をしました。』
 
 
  苦しい状況を克服していくために、「コミュニケーション」は不可欠、もっと言えば、コミュニケーションの力があれば、なんとかなるのではないか、そんなことを感じた再開第一週でした。
                                      
                                             (社会科 平川 純哉)

 

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