今年度は6年生の担任をしつつ,4年生の1学級の社会科も担当することとなりました。
村上春樹です。
さて,早速4年生のごみの処理の単元が始まりましたので,これから連載させていただきたいと思います。
しかし,4年生の社会科を担当するのは,なんと初任2年目以来となるため,13年ぶりになります…
4年生の社会科は,本校の場合,熊本県をもっと知って,もっと好きになるための1年間になるのではないかと考えています。
前単元では,「熊本県まるわかり地図」をつくりながら,熊本県の産業や交通の様子について捉えていきました。
そして,本単元。
単元の導入では,子どもたちにごみの分別の体験活動を行いました。
事前に担任の先生に依頼して,保護者向けの文章を発送していただきました。
子どもたちが持ってきたのは,ふたやラベルがついたペットボトル,ビン,お菓子の紙箱,たまごのプラスチック容器などです。
そこに,私から,食品トレイ,名刺サイズよりも小さい折り紙,A4の紙,輪ゴム,CD,Tシャツ,針金ハンガー,電池を班ごとに配りました。
机の上は,「ごみ」ではなく,子どもたちにとってはおもちゃでもあり教材でもあるたくさんの宝物が並んでいます。
分別を始めると次のような子どもたちの様子がありました。
さとみ:プラスチックって燃えるごみだっけ?
これは何?(ペットボトルを持って)
みなこ:それは,プラスチックかな?ペットボトルだから。
男1 :これはラベルはがさんといけん。
男2 :これ(牛乳パック)資源ごみだよ,資源ごみ
男1 :ちがうよ!紙パックってあるよ。普通に。
男2 :紙パックは資源ごみだよ。
男1 :ねぇラベルはがしてね。
みなこ:ねぇそれ(牛乳パック)さ,紙でいい?
男2 :資源ごみだよ。
男1 :資源じゃない!
さとみ:プラはここ! ねぇはがさないといけないよ!
みなこ:これは…(マークを探している),プラだね。
男2 :ハンガーは何になるんだ?
みなこ:針金だから金属でしょ?
男1 :こっち有害ごみ
さとみ:これ(フルーツなどを包む緩衝材)なんだろ?
男2 :なんだろ?(いろんな角度から観察している) じゃあプラにしよう。
それぞれの班がごみの分別を終え,感想を聞いてみると,CDや乾電池などの分別の方法がよくわからないということで,熊本市の分別の方法を全員で確認しました。
CC:え~ CDって燃やすごみなの?!
CC:紙って大きさによって変えるの?!
たくさんの発見があった後の子どもたちの反応は,
CC:難しい!
すずか:種類が多すぎる!
C :なかなか知らない…ごみの種類…
そんな声が聞こえてきました。
T :そうだね。こんなに熊本県は頑張っているから,すごいんだよ!
と,全国と熊本県の一人当たりのごみの排出量の折れ線グラフを提示しました。
2011年は,熊本県は一人当たりのごみの排出量が日本一少ない自治体でした。子どもたちは大喜び。
T :じゃあ,2012年はどうかな?
CC:1位!
T :正解!
しかし,その後は次第に下がる順位。
C :あっなんか,日本は下がってきているのに,熊本は上がってる…
CC:
C :本当だ… 最悪…
T :3年前までのデータなんだけど,どうかな?みんな熊本県のこと誇りに思いたいでしょ?
CC:はい!
T :そうね。なんで熊本市はこんなにごみの分別してるんだと思う?
そ ら:ごみをまとめて片付けやすくするため
C :リサイクルしたほうがいい!
T :そうだね。リサイクルってあるよね。それもねちょっと調べてみました。
T :リサイクルは高い方がいい?低い方がいい?
CC:高い方!
T :そうだね。
CC:そっか… 熊本負けてる…
T :そうだね。じゃあこの後どうなるかな?
少しずつ折れ線グラフを見せていく。
CC:おぉ~!(2016年に急激にリサイクル率が上昇)
あぁ~(その後下落)
T :さてみなさん,熊本県のごみの関係の方にお電話してみたんですけど,何でごみが増えているかわかりませんっておっしゃいました。リサイクル率もどうしてこうなっているのかわかりませんっておっしゃいました。
T :でも,みなさんはどうしたいですか?
れいじ:ごみは絶対出るもん。
さとみ:減らしたい!
T :そうしてもう一つは?
あしと:リサイクル率は上げたい!
T :じゃあ今から,熊本県のごみのことについてお勉強していくんですけど,
お勉強したことを生かして,熊本県のごみの量を減らしたり,リサイクル率をあげたりするように考えていきませんか?
CC:はい!
T :では,振り返りを書いてください。
子どもたちは,熊本県の現状を前に,「ごみを減らしたい」「リサイクル率を上げたい」という目的意識をもって学習のスタートを切りました。
振り返りには,ごみを分別したことで気付いたことやこれからやっていきたいことなどを書いていました。中には,早速家でごみについて調べたことを追加で送ってくれる子どももいました。
次時は,今後の見通しをもつ時間にしていきたいと思います。
コメント
コメントを投稿